生麦之発殺 早川松山 画

歴史の教科書でも有名な生麦事件の地3ヶ所を巡ってみた

生麦事件の案内板を求めて、鶴見区の生麦へ行ってきました。

生麦事件碑場所

まず向かったのは生麦事件碑です。キリンビール横浜工場の前に奥まった敷地があり、碑が設置されています。
まるで参道のようです。

生麦事件参考館案内図

生麦事件に関する箇所が3つあります。
今回は碑 → 事件現場 → 資料館のルートで回って行きます。

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横浜市地域史跡 生麦事件碑

文久二年八月二十一日(西暦一八六二年九月十四日)、勅使大原重徳を奉じて幕政改革の目的を達し、江戸を出発した薩摩藩島津久光の一行は、東海道沿いの生麦村で騎乗のイギリス人四名と遭遇、行列の通行を妨害したとして護衛の薩摩藩士がイギリス人一名を殺害、二人に深手を負わせました(生麦事件)。

この事件は、翌年に薩英戦争を引き起こしました。

明治十六年(一八八三)、鶴見の黒川荘三は、イギリス商人リチャードソンが落命した場所に、教育学者中村敬宇に撰文を依頼し遭難碑を建てました。

蹟舊

生麦事件碑

(表)
文久二年壬戌八月二十一日英国人力查遜
殞命于此處乃鶴見人黒川莊三所有之地也
莊三乞余誌其事因為之歌歌曰
君流血兮此海壖我邦変進亦其源強藩起兮
王室振耳目新兮唱民權擾々生死疇知聞萬
国有史君名傅我今作歌勒貞珉君其含笑于
九原

明治十六年十二月 敬宇中村正直撰

文久文久二年壬戌みずのえいぬ八月二十一日英国人力査遜リチャードソン此処ここ殞命いんめい
すなわ鶴見つるみ人黒川荘三ひとくろかわしょうぞう所有の地なり
荘三其事そのことしめさんことを乞う
よっこれためうたう、歌ひていわ
海壖かいぜん流血りゅけつ
我邦わがくに変進へんしんまたれをもととす
強藩起って王室おうしつ振るう
耳目新じもくあらたに民権みんけんを唱う
擾々じょうじょうたる生死たれか聞いて知る
万国にふひと有り君が名を伝う
我れ今歌を作って貞珉ていびんきざ
君其れ九原きゅうげん含笑がんしょうせよ

明治十六年十二月
敬宇けいう中村なかむら正直まさなお

NAMAMUGI INCIDENT

Approximately 10 foreigners unfortunately were slain in Yokohama in the last years of the Tokugawa Shogunate, or the mid-19th century.

One was an Englishman named Charles Lenox Richardson.

He was cut down by samurai of the Shimazu Clan at the village of Namamugi on the Tokaido Highway in September 1862.

The so-called Namamugi Incident led to the bombardment of Kagoshima, a Shimazu stronghold, by a British fleet.

In 1883 Shozo Kurokawa of Tsurumi, Yokohama, erected a monument at the site of Richardson’s slaying. The inscription was composed by Keiu Nakamura.

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生麦事件発生場所案内板

文久二年八月二十一日辛未晴天

島津三郎様御上リ異人
四人内女壱人横浜与来
リ本宮町勘左衛門前
而行逢下馬不致候哉
異人被切付直跡ヘ逃去
候処追被欠壱人松原
而即死外三人神奈川
ヘ疵之儘逃去候付御
役人様方桐屋ヘ御出当
村役人一同桐屋ヘ詰ル
右異人死骸ハ外異人大
勢来リ引取申候

生麦村名主
関口日記ヨリ

平成十一年一月
生麦事件参考館設置

生麦之発殺 早川松山 画

生麦之発殺 早川松山 画

生麦事件発生場所

住宅街の真ん中で、家の塀に取り付けられています。
訪れている方が何名かいました。

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生麦事件参考館

生麦駅前通りの横道を逸れた場所に、住宅と並んで資料館がありました。
コロナの影響でお休みだったので、入り口だけ撮影してきました。

浅海武夫さんの自宅を改装して作られた資料館で、1994年に開館。
1,000点以上にも及ぶ資料が展示されているそうです。
開館20周年の2014年5月3日に閉館しましたが、事前予約で現在の館長との都合があれば見学できるそうです。

生麦事件参考館エンブレム

文久二年(1862)の生麦事件が起きた年のパネルがありました。

生麦事件参考館エンブレム

感謝状などのパネルが扉左側に取り付けられています。

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生麦之発殺 早川松山 画
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