汐汲坂

何気ない坂にも歴史あり、元町商店街の汐汲坂

汐汲坂

元町商店街の本当に何気ない坂です。
商店街からは伊東屋(文具店)とブーケ洋装店の間から入ることが出来ます。

坂の上からだとフェリス女学院の5差路のうちの一つです。

隣坂の代官坂の方が、正直なところ印象的で、ブラフベーカリー本丸亭などの美味しいお店があります。
代官坂の方が語ることが多そうです……。

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汐汲坂の由来

汐汲坂案内板

汐汲坂の名は、昔、坂の上の住人が塩をつくるため海水を汲みにきたことに由来するといわれる。

坂の登り口には古くから阿弥陀堂があって、明治初期、そこに三到学舎という学舎(まなびや)がつくられた。これが後に山手の明衛学舎と合併して元街学校となる。

同校は横浜市尋常高等元街小学校と改称し、その後、坂の中腹に木造2階建ての校舎を建てるが、山手に新校舎が落成すると移転。

そのあとは私立横浜女子高等学校となったが、関東大震災で全焼し、後に坂の両側に木造モルタル造りの校舎を再建した。

昭和8年には、東京帝大を卒業したばかりの後の作家中島敦が国語・英語教師として赴任するなど最盛期を迎えたが、昭和20年の横浜大空襲で校舎は全壊。昭和30年に同校付属幼稚園だけが汐汲坂に再建された。

園庭には「中島敦記念碑」がある。

(文・大澤秀人)

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